叶う。 Chapter2
何だか気持ちが高揚して、落ち着かなかったので、私は凛にメールを入れてみる事にした。
教科書を立てて、こっそりとポケットから携帯を取り出す。
″凛、今日学校来ないの?″
最初は当たり障りのない文章でそう送った。
そして音が出ないように、きっちりサイレントに設定する。
暫くすると、凛から返信が来たので、私はゆっくりと画面をタッチしながら内容を確認した。
″今日は行けないんだ。″
それはどういう意味か一瞬考えたけれど、″行かない″じゃなくて″行けない″と伝えてきた凛に何かあったのだろう事が推測出来る。
″どうしたの?何かあった?心配だよ!″
私は直ぐにそうメールを返した。
多分、何でもないって返ってくるだろうけれど、心配をしている事をちゃんと伝える事に意味がある。
だけれど凛は、予想外のメールを送ってきた。
″うん、ちょっと色々あって。″
それはきっと遠回しに話を聞いて欲しがっているような気がしたので、私はゆっくり言葉を選んでメールを送信した。
″大丈夫なの?私で良ければいつでも話くらい聞くよ?凛は私の大事な友達なんだよ?私は馬鹿だから何も出来ないかもだけど、いつでも凛の味方だからね!″
これで良いだろう。
後は運次第。
私は凛からの返信を待った。