叶う。 Chapter2




″あのね。最近ちょっと色々あって。″

″こんな事聞いて良いか分からないけど、凛はちょっと一人で考え過ぎじゃない?″

″どういう意味?″

″和也だって、叶だって、いつでも凛の味方だよ?凛、前に私の事が大事な人って言ってくれたじゃん。叶だって凛が大事な人なの。だから、相談して欲しいし、何か出来るなら助けになりたい!″


なんて友達思いの優しい子なんだ、と自分でメールを作成しながらそう思って笑いそうになった。
だけれど凛が何かを隠していることは分かった。

しかも学校に来れない事情があるとしたら、具合が悪いか、さもなくばこの前より酷く怪我でもさせられたんだろう。
私が頭の中でそんな事を考え出すと、また凛からメールがきた。


″ごめん、気持ちは嬉しいけど。巻き込みたくないの。″

″どうして?巻き込むってどういう事?″

後もう人押しな気がしたので、私は直ぐに返信した。

″私の彼氏だった人の事だから。″

″彼氏だったって事は、別れたって事?″

″正確には別れたいんだ。だけど上手く別れてくれなくて、色々とね。″


なるほど。
何となく凛が何を言いたいのか理解出来た。


″ねぇ、凛会ってくれない?会って話がしたいよ。″


その楽しそうな修羅場に是非ともお邪魔したい気分だった。






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