夜空の琥珀
「まだ気づかれていないとでも思ってんのか」
「え……」
「お前の本性なんざ、とっくに割れてんだよ。さっさと正体を現しやがれ、この化け猫」
――その言葉は、危惧を現実のものにした。
そん、な、信じられない……。
「なんで……どうして?」
無意識の呟きに、口をつぐんだ。
けれど時すでに遅し。
「私」の呟きは、城ヶ崎に届いてしまっていた。
彼は眉ひとつ動かさない。
まるで、当然だとばかりに。