夜空の琥珀
(字が綺麗だなぁ。わ、先生が言ったことも書いてる、すごいなぁ)
なんてことを考えていると、ふと視線が合ってしまう。
さすがに見すぎた。変に思われたかな?
でも若葉くんはにっこり笑って、またノートへと視線を落とす。ホッとひと息。
できるだけ授業に集中しよう……いくら自分に言い聞かせても。
『紅林さんが僕の目を綺麗だと思ってくれてる以上に、僕は、紅林さんの髪を綺麗だと思っているよ』
あのときの真摯な瞳が、頭を離れない――