夜空の琥珀
 
「はっきり言わせてもらう。お前、最近俺たちにそそっかしくないか?」


「おい、和久井!」


「お前らは黙ってろ! ――城ヶ崎、アイツに何を言われた? 俺たちのことをわかったような言葉でも、所詮は偽善なんだぞ?

 それに、アイツの後ろにはミブロがいる。近づいて、お前を痛ぶろうとしているのかもしれない」


「だから痛い目を見る前に、尻尾巻いて逃げ出せと? ハッ、そんなヘマ、俺がするわけねぇだろ」


「城ヶ崎! 俺たちはお前のことを思って……」


「黙れ。いくらお前らでも、これ以上は許さん」



 ギンとねめつけてやれば、和久井は口ごもる。
 
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