夜空の琥珀
 
「だったらお望み通りここで果てさせてやるよ! ははっ、残念だったなあ! お前が信じたミブロは助けに来てくれないんだぜ!」



 長谷川先輩が踏み出す。

 でも私は動かない。

 逃げないと決めたから。



「彼が来てくれなくたっていい。これは私の闘いだもの」



 もう独りじゃないと、教えてくれた人がいる。



「私を信じてくれた人がいるもの!」



 ちゃんと見ていてほしい。

 誰も傷つけたくない、自分の気持ちに素直になって、笑って顔向けできるように。


 私の勇気を認めてほしい。


 あなたに。


 ――若葉くんに。
 
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