夜空の琥珀
「え、と、若葉くん?」
「僕の隠し事を、全部言わないといけないな」
深く息を吐き、視線を合わせられる。
「僕が壬生狼だったこと、それを隠していたことは知っての通り。君を不安にさせてしまったことは本当に申し訳なく感じてる。
でも僕は、そうすることがベストだと思ってた」
「どうして?」
「化け物だったから。下手に近づけて傷つけたくなかった…………。
いい? 驚かないで聞いて。これから話すことは全部本当のことだから」
化け物だなんて、どうしてどんなことを言うのか。
その疑問は、彼の言葉通り明かされることになる。