夜空の琥珀
 
 元々頭に血が上りやすいタチなのか。

 私に掴みかかろうとしたところを、仲間たちに羽交い絞めにされる。



「やめろって城ヶ崎!」


「離せっ!」


「アイツだけはやめとけ! 相手が悪すぎる!」



 抵抗するが、大勢の前では非力なもの。

 なす術もなく、取り押さえられてしまう。



「もう行こうぜ」



 仲間に諭され、引きずられるように剣道場を出て行こうとする城ヶ崎が、ギン、とものすごい目力で睨みつけてきた。



「真っ当だと? それじゃあお前は真っ当なのかよ」


「――!」
 
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