夜空の琥珀
友だち
剣道場の一件で結局遅刻してしまった私は、大人しく先生に怒られることに。
遅刻理由は適当にはぐらかせたけど、クラス中の視線を浴びる、息苦しい午後の授業だった。
「さあ、部活部活ー!」
1日のうちに何があったとしても、終わりよければすべてよし!
鼻歌を歌いながら荷物をまとめていると、若葉くんが教室に戻ってきた。
放課後になるなり、担任の土屋先生に呼び出されたのだ。
「お帰りっ! 先生なんて?」
「今日1日の様子と、部活はどうするのかって聞かれた」
何てタイムリーな質問!
「若葉くん、ズバリ何部に入りたいですか!?」
手にマイクを持ったフリで、リポーターの真似事をしてみる。
インタビューされた若葉くんは腕を組み、しばらく考え込んでいたけど、思い浮かばないみたいだ。