夜空の琥珀
 
「だから編入生と名前を書き換えたの。

 これくらいは許されると思わない? こっちは紅林さんと違って、か弱い女子なんだもの。正当防衛よ。

 怪物には、貧相な獲物がお似合いだわ」



 ……ちょっと、待ってよ。



「それはどういうことだ!!」



 気づいたら、足を踏み出していた。

 遠藤さんたちが振り返る。


 私は、持ちうる限りの理性を保つのに必死だった。


 ……私のことをけなすなら、好きなだけやればいい。

 でも、ほかの人のことを悪く言うのは許せない!
 
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