夜空の琥珀
何かを言われると、よく腹部に痛みを感じた。
高校に入ってからが殊に酷かったけれど、最近はおさまっていた。
辛いことを忘れてたんだ。
それはきっと、若葉くんのおかげ。
彼が話しかけて来てくれるだけでも、私にとっては大きな救いだった。
(でもそれも……もうダメ)
痛いところを押さえる。
痛みは増す一方で、引く気配はない。
今までにないくらいの激痛だった。
必死に耐えても一向によくならない。
視界が明滅する。
あまりの痛さに悲鳴が出そうになったとき、糸がプツリと途切れたように、私の意識は闇に堕ちていった……。