夜空の琥珀
「一時はどうなることかと思ったけど、午後の授業丸々休んだからかな、元気になったみたいでよかった」
「私、そんなに寝てたの!?」
慌てて掛け時計を確認すると、7限目の授業なんて、とっくの昔に終わっていた。
窓からは茜が差し込んでおり、完全に夕暮れ。
想像を絶する気絶時間。
「紅林さんは、無理をすると身体が素直に反応しちゃうみたいだね」
「うん。お腹が痛くなるの。でもここまでとは予想がつかず……!」
「それほど、紅林さんにとって堪えることだったんだよ。
いい機会だと思って、今日は部活休んだら? 全快しないことには調子が出ないでしょ」
「……そうだね」