課長さんはイジワル2
やっぱり、帰らなくて良かったな。


課長の手の指先を遠慮がちにちょこっとつかむ。


その手を課長がしっかり包み込むように繋いでくれる。


そんな些細なことがすごくうれしい。


食事も済んで本日の宿泊先の宿に向かう。



「チェックイン済ませてくるから、愛はその辺に腰掛けてて」



課長に言われるままに、その辺に腰掛ける。

課長がチェックインしようと名前を告げると、奥から女将さんらしき人が出てきてしきりに謝ってる。



「もし訳ありません。私どもの手違いで日帰りのご用意ができませんで……」



女将さんはペコペコ頭を下げ、何度も課長に謝ってる。


< 101 / 522 >

この作品をシェア

pagetop