課長さんはイジワル2
「まさか……その『愛』が杉原さんだったなんて……」


「う……そ……。そんなの……嘘だよ……」


「ごめん。今、ハンカチ持ってないや……僕の、使って」


安田がそっと私の頭を引き寄せ、その胸に押し当てる。

止め処も無く涙があふれて来る。

私は安田のTシャツを掴むと、声を押し殺して咽び泣く。



ノリ、ごめん。


今まで気づかなくて……。


本当に、ごめん……。



今、初めて知った6年前の不器用なノリの想い……。




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