課長さんはイジワル2
「俺は誰よりも杉原さんをすごく大切に思ってる。
NORIさんの本気の気持ちにだって負けてないと思う!」


「安田、もうやめて!」


安田の声に顔を背ける。


「いいや、やめないね。はっきり言うよ。
杉原さんはあの人に玩ばれてるんだよ!」



私は安田からバッグをもぎ取ると、雨の中、駆け出した。



どっちの方向にどう走ったのかも覚えてない。



ただ、激しくなった雨が頬を打って……



足がよろけて……



水溜りの中に足を滑らせ、泥だらけになってしまう。








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