課長さんはイジワル2
「どうした!?ビショ濡れじゃないか!」


課長が急いで抱きかかえるように私をお風呂場へと連れて行く。


「体も冷えてるな。すぐにお湯を張るから、ちょっと待ってて。今、バスタオルを……」


バスタオルを取りに行こうとする課長の背中にしがみつく。


「抱いて……」

「あ……い……?」

「お願い。課長……」



全部……。


全部忘れたい。


ノリの想いも。


安田の言ったことも。


全部全部、課長の腕の中で忘れてしまいたい。


不安を全て消し去って欲しい……。


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