課長さんはイジワル2
「何か食べたいものとかある?」

「ううん」

「もし帰っても熱があったら、車出すから病院に行こう」

「……車、ヤダ」

「愛……」


課長がベッドの脇に腰を下ろす。


「慎重に運転するから」

「でも……」

「事故は起こさないよ。15年間、無事故無違反だし」

「……」

「愛は今、治療中。心も体も。だから大事にしたいと思ってる。もっと俺を信じて」


課長が私の頭をクシャクシャにする。


「じゃ、行ってくる。ちゃんといい子で寝てるんだぞ」


課長が人差し指で私に念を押して部屋を後にする。





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