課長さんはイジワル2
後悔は、後でするから『後』悔っていうんだね。
しみじみと知った22歳の秋。
佐久間課長に連れて行かれたところは、新宿のうらぶれた路地に面した今にも崩れ落ちそうな居酒屋だった。
ここ、ゴキブリ……出るんじゃないの?
しかもネコの額ほどの店がズラ~と軒を連ねる。
だけど、佐久間課長は慣れた感じでお店に入って行く。
「おばちゃーん、来たよー」
「あら!要(かなめ)ちゃん、久し振りじゃないの?!」
要ちゃん?
ぷぷっ!と笑う私のおでこを佐久間課長が軽くコツンと小突く。
「おばちゃん、いつものおでんね」
「あいよ!」
そして、数分後、こってり茶色いおでんが出て来る。
「食べてみろよ。美味しいから」
ええっ……これを?
でも、匂い的には美味しそう……。
一口パクつく。
「えっ!美味しい!!激ウマなんですけど!!!」
「ここの味噌おでんは日本一だからね」
「まぁ~、相変わらず口が上手いわね。要ちゃんは」
おばさんが頬を染める。
しみじみと知った22歳の秋。
佐久間課長に連れて行かれたところは、新宿のうらぶれた路地に面した今にも崩れ落ちそうな居酒屋だった。
ここ、ゴキブリ……出るんじゃないの?
しかもネコの額ほどの店がズラ~と軒を連ねる。
だけど、佐久間課長は慣れた感じでお店に入って行く。
「おばちゃーん、来たよー」
「あら!要(かなめ)ちゃん、久し振りじゃないの?!」
要ちゃん?
ぷぷっ!と笑う私のおでこを佐久間課長が軽くコツンと小突く。
「おばちゃん、いつものおでんね」
「あいよ!」
そして、数分後、こってり茶色いおでんが出て来る。
「食べてみろよ。美味しいから」
ええっ……これを?
でも、匂い的には美味しそう……。
一口パクつく。
「えっ!美味しい!!激ウマなんですけど!!!」
「ここの味噌おでんは日本一だからね」
「まぁ~、相変わらず口が上手いわね。要ちゃんは」
おばさんが頬を染める。