課長さんはイジワル2
「そう言えば、今日みたいな相場の時だったよ……。杉原君が、400億のミス発注をしたのは……」
「ああ!知ってます!私は高校生だったけど、由紀ねぇに電話貰ったときは、ばぁちゃんが『一家で首を括らんばいかん……』って言って、ナンマンダブってぶつぶつ言いながら、家族分の縄、結ってました!」
「なんだよ、ソレ!」
課長が肩で笑う。
「笑い事じゃないです。本当に怖かったですよ」
「でも、それを何とかしてしまうのが奥田さんの凄いところだよな……。
それに今日の相場で分かっただろう?
自分の声すら聞こえない怒号が飛び交う中……
ひどい時には、机の下に潜って片耳塞ぎながら電話にかじりついて注文とってさ」
「課長なんて今日は、多い時で5本同時に電話に出てビックリしました」
「めったにないけどね。そうなるとこっちも必死だよ」
「でも、あれだけ電話取ってよく注文を間違えませんでしたよね」
「まぁ、長年やってると自分の客のポートフォリオくらい(金融資産)は大方頭に入ってるから……」
今日の相場を振り返っているときに、注文した追加のおでんが来る。
「ところで……話しは変わるけどさ。お前、この仕事好き?」
突然の課長の質問に心臓がバクンと大きく脈打つ。
「ああ!知ってます!私は高校生だったけど、由紀ねぇに電話貰ったときは、ばぁちゃんが『一家で首を括らんばいかん……』って言って、ナンマンダブってぶつぶつ言いながら、家族分の縄、結ってました!」
「なんだよ、ソレ!」
課長が肩で笑う。
「笑い事じゃないです。本当に怖かったですよ」
「でも、それを何とかしてしまうのが奥田さんの凄いところだよな……。
それに今日の相場で分かっただろう?
自分の声すら聞こえない怒号が飛び交う中……
ひどい時には、机の下に潜って片耳塞ぎながら電話にかじりついて注文とってさ」
「課長なんて今日は、多い時で5本同時に電話に出てビックリしました」
「めったにないけどね。そうなるとこっちも必死だよ」
「でも、あれだけ電話取ってよく注文を間違えませんでしたよね」
「まぁ、長年やってると自分の客のポートフォリオくらい(金融資産)は大方頭に入ってるから……」
今日の相場を振り返っているときに、注文した追加のおでんが来る。
「ところで……話しは変わるけどさ。お前、この仕事好き?」
突然の課長の質問に心臓がバクンと大きく脈打つ。