課長さんはイジワル2
「ちょ、ちょっと待って!そんなの恥ずかしいよ!それにそう言うのは親に黙ってコッソリするもんじゃないの?」

「いや?俺、最初から挨拶に伺うつもりだったけど?」


かぁ~ちょ~おぉぉぉ~~~……。


「もしかして……愛は俺と一緒に暮らすの……いや?」

「い、いやじゃないけど……」


良くも無い。


「嬉しくない?」

「う、嬉しいけど……」


メチャ、恥ずかしい……。


真っ赤になってる私にお構いなしに、課長はめがねの真ん中をちょこんと押し上げてにっこり微笑む。


「交渉成立。今週末、一緒に挨拶に行こう」


課長がすごく嬉しそうにいそいそと黒手帳に日程を書き込むものだから、もう無駄な抵抗なんて出来なくなる。






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