課長さんはイジワル2
「こ、交際?!」


とぉちゃんとかぁちゃんが顔を見合わせてる。

課長も私も頭を下げたまま、じっと二人の返事を待ってる。



……沈黙が……怖い。



「……佐久間さん、顔ばぁ上げてくんしゃい。

そぉかぁ……愛も……もうそぎゃん年頃になるとね……。

一番小さかった愛が……」


とぉちゃんが寂しそうにポツリと呟く。


「そんなことじゃなかろうかぁ、っちゅーこたぁあんたさんが入って来た時、薄々気づいとったばい」


かぁちゃんが珍しく都会語を解除して目を潤ませる。


「まぁ良か良か。話しば聞くけん、とにかく座りんしゃい」


とぉちゃんが先にリビングのソファに腰を下ろし、ソファをバシバシ叩く。





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