課長さんはイジワル2
そのことが、一層とぉちゃんの癪に障ったらしい。


「行くばい!道子!!」


とぉちゃんがかぁちゃんの手を乱暴に掴み、課長をジロリと睨むとリビングに向かって大股で歩いていく。


「課長……」


床にへたり込む課長の前にかがんで腰を下ろす。


課長は私のおでこにコツンとおでこを当てると、「ごめん」と申し訳なさそうに謝る。


「背後からお義母さんに声をかけられて、てっきり愛だと勘違いして……」

「ひどっ!私、あんなに太くない……」

「だから、ごめんって。メガネがあったらすぐに分かったんだろうけど……とっさに抱きしめてから分かって……」


課長がひたすら謝る。




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