課長さんはイジワル2
この情況を楽しめる課長はすごく大人なんだと思う。


私は、こうして、二人で買い物しているだけでも恥ずかしくて倒れそうなのに……。


ベッドまで買うのに付き合わされるなんていったら……死んじゃうよ!


同棲と言うものが、私にとってこんなにハードだとは思わなかった。

刺激が強すぎて、初日にして、今にも根を上げてしまいそうになる。



「どうした、愛?具合悪い?」



課長が心配そうに私の顔を覗き込む。


別に具合は悪くないんだけど……


心配する課長の顔が嬉しくて、もう少し心配させちゃおうかなとうつむいてみせる。


「ごめん。ちょっと無理しすぎたかな。
夕飯を買ったら家に帰るか。
急いで精算を済ませてくるから、あのソファに座って待ってて」


課長がカートを押して急ぎ足でレジに向かう。



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