課長さんはイジワル2
「安田は何で歌手とかにならなかったの?あんなに歌、上手いのに……」
安田がびっくりしてる。
「何よ?」
「いや、そういう風に思ってくれてたなんて嬉しいなって思ってさ」
「あの時は……色々とムカついたけど、でも、歌は……まぁ、かなり上手いとは思ってたわよ」
安田は勉強していた手を止めると席を立ち、私の向かい側のベッドに腰を下ろす。
「歌が上手いだけのヤツなんて腐るほどいるよ。
それに、親父のライブハウスなんて、経営が安定しなかったからおふくろが苦労続きで……。
少しでも楽させてあげたいと思って、収入が安定してる証券会社に入ったんだ。
それに、やっぱりデビューするなら、高校を卒業するまでって期限を決めてたから。
でも……NORIさんが事故死したことできっぱり諦められた」
「なんで?ノリの事故とあんたのデビューが関係あるの?」
「あるよ。NORIさんが作曲とアレンジしてギターを担当して、僕がボーカルでデビューするって話しでイイ線行ってたんだ」
「じゃ……あんただけでもボーカルで……」
「歌えなくなったんだ」
安田がびっくりしてる。
「何よ?」
「いや、そういう風に思ってくれてたなんて嬉しいなって思ってさ」
「あの時は……色々とムカついたけど、でも、歌は……まぁ、かなり上手いとは思ってたわよ」
安田は勉強していた手を止めると席を立ち、私の向かい側のベッドに腰を下ろす。
「歌が上手いだけのヤツなんて腐るほどいるよ。
それに、親父のライブハウスなんて、経営が安定しなかったからおふくろが苦労続きで……。
少しでも楽させてあげたいと思って、収入が安定してる証券会社に入ったんだ。
それに、やっぱりデビューするなら、高校を卒業するまでって期限を決めてたから。
でも……NORIさんが事故死したことできっぱり諦められた」
「なんで?ノリの事故とあんたのデビューが関係あるの?」
「あるよ。NORIさんが作曲とアレンジしてギターを担当して、僕がボーカルでデビューするって話しでイイ線行ってたんだ」
「じゃ……あんただけでもボーカルで……」
「歌えなくなったんだ」