課長さんはイジワル2
掲示板での告知から1週間後の今日。
快晴の日曜日。
中学時代、ソフトボール部のエースで鳴らした私はその腕を買われて、マウンドに上る。
ちょっぴり不安はあったけど、そんなに激しく走り回ったりはしないだろうから大丈夫かなと思い、ピッチャーを引き受けた。
まっ、ずっ、はっ……!
ライズボールで挨拶代わりの一球目。
弧を描き放り投げたボールがズバァァァンと、キャッチャーミットのど真ん中に収まる。
「おおっ!」
「すげぇ~!」
「やりぃ~!!」
仲間からの歓声が挙がる。
うん。悪くない。
対戦相手の公共法人課のおじさん達がポクポクとお経を唱え始める。
私のボール……打てるもんなら、打ってみろ!っと!
「すごいな、杉原君。もし、ノーヒットノーランを実現できたら、私の方から君に特別ボーナスを支給してあげるよ」
1回表を投げ切りダグアウトに戻ってきた私に、本部長がホクホク顔で狸並みに膨れた腹を叩きながら景気の良い話を打ち上げる。
まじで?
これは本気を出さないと。
もう一段ギアを上げる。
快晴の日曜日。
中学時代、ソフトボール部のエースで鳴らした私はその腕を買われて、マウンドに上る。
ちょっぴり不安はあったけど、そんなに激しく走り回ったりはしないだろうから大丈夫かなと思い、ピッチャーを引き受けた。
まっ、ずっ、はっ……!
ライズボールで挨拶代わりの一球目。
弧を描き放り投げたボールがズバァァァンと、キャッチャーミットのど真ん中に収まる。
「おおっ!」
「すげぇ~!」
「やりぃ~!!」
仲間からの歓声が挙がる。
うん。悪くない。
対戦相手の公共法人課のおじさん達がポクポクとお経を唱え始める。
私のボール……打てるもんなら、打ってみろ!っと!
「すごいな、杉原君。もし、ノーヒットノーランを実現できたら、私の方から君に特別ボーナスを支給してあげるよ」
1回表を投げ切りダグアウトに戻ってきた私に、本部長がホクホク顔で狸並みに膨れた腹を叩きながら景気の良い話を打ち上げる。
まじで?
これは本気を出さないと。
もう一段ギアを上げる。