課長さんはイジワル2
ゆっくり呼吸をしながら、課長の笑顔がまぶたに浮かぶ。


初めは何て嫌なヤツだと思った。

話す度にムカついて……。

だけど、本当は意識してた。

最初から、課長のこと。



ノリ……。


課長がそっちに行きそうになったら、お願い、蹴っ飛ばしてこっちに戻して。

2回目の吸入を終え、ゆっくりと息を吐く。


今、初めて分かった。

その人は私の命なの。


課長が逝ってしまったら、私、もう……



生きていけない。



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