課長さんはイジワル2
「ごめん!とぉちゃんってば、ホント、いい気になって……課長に失礼なことばかり言って……」


「いや、それは別にいいんだけどさ」


「えっ?」


いいの?


「実際、いいお義父さんだと思うし……」


課長ってば……マゾ?


それに、あのとぉちゃんのどこが『いいお父さん』なんだか。


課長のこと、散々、攻撃していじめてるし。


ホント、しょーもない。


「愛のことが可愛くて仕方ないんだろうな」

「ないない、それはないって!それに課長のお父さんの方が立派だよ。

世界中を飛び回る優秀な商社マンだったって、この間、澤村社長に聞いたよ」


「……ものは言いようだな。
立派な父親なんかじゃないよ。
めったに家に帰ってくることはなかったし、それに……」


課長が急に黙り込む。


「それに?何?」

私の声に思考を中断された課長がはっとなる。



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