課長さんはイジワル2
第8節 真実の告白
NYでの滞在中は、奥田さんのセカンドハウスのマンションを借りることにした。
今、そのマンションのめちゃくちゃ広い30畳を超えるリビングで一人、ただ課長からの電話を待ってる。
NYに着いてから、私はすぐに奥田さんに紹介してもらった病院で足の診察をした。
「以前のように踊れるようにしてあげますよ」
医師の心強い言葉に、課長と抱き合って喜んだのは昨日。
手術は段階ごとに何回かに分けて行われることになったんだけど、治るという希望があるのなら一緒に頑張ろうと課長に頭をクシクシにされる。
そして、今日。
先週、私が診断を受けた病院の別の課に行き、健康診断の名目で受けた遺伝子検査結果を課長は一人で聞きに行ってる。
一緒に行くと言う私に課長は「子供じゃないんだから、一人で行ってくるよ」なんて言ってたけど……
「一緒について行けば良かったな……」
テレビをつけても流れるのは英語ばかり。
外に出ても看板も標識もすれ違う人たちが交わす言葉も全て英語。
会社に入社するときにTOEICの受験は必須だったから、少しは英語は分かるけど……。
ここに来て1週間ちょっと。
すでにホームシックに罹かっていて、すごく日本が恋しい。
それにしても課長ってば遅い。
いい加減帰ってきてもいいはずなのに……。
お腹も空いてきた。
ひざを抱えてソファに座ってふと外を見ると、ポツリポツリと雨が降り始めたことに気づく。
今、そのマンションのめちゃくちゃ広い30畳を超えるリビングで一人、ただ課長からの電話を待ってる。
NYに着いてから、私はすぐに奥田さんに紹介してもらった病院で足の診察をした。
「以前のように踊れるようにしてあげますよ」
医師の心強い言葉に、課長と抱き合って喜んだのは昨日。
手術は段階ごとに何回かに分けて行われることになったんだけど、治るという希望があるのなら一緒に頑張ろうと課長に頭をクシクシにされる。
そして、今日。
先週、私が診断を受けた病院の別の課に行き、健康診断の名目で受けた遺伝子検査結果を課長は一人で聞きに行ってる。
一緒に行くと言う私に課長は「子供じゃないんだから、一人で行ってくるよ」なんて言ってたけど……
「一緒について行けば良かったな……」
テレビをつけても流れるのは英語ばかり。
外に出ても看板も標識もすれ違う人たちが交わす言葉も全て英語。
会社に入社するときにTOEICの受験は必須だったから、少しは英語は分かるけど……。
ここに来て1週間ちょっと。
すでにホームシックに罹かっていて、すごく日本が恋しい。
それにしても課長ってば遅い。
いい加減帰ってきてもいいはずなのに……。
お腹も空いてきた。
ひざを抱えてソファに座ってふと外を見ると、ポツリポツリと雨が降り始めたことに気づく。