課長さんはイジワル2
「っっつぅ……。……奥田……さん?何でここに……」

「説明は後だ。立てるか?」

「すみません。喉、渇いたんで水をと……。

そしたら、立ちくらみがして……」



答えている課長と私の視線が合ってしまい、あわてて目をこすり、顔を背ける。



「えっ?愛、泣いてるのか?なんで……?」

「その説明も後だ。とりあえずベッドに戻れ」


奥田さんが課長の脇に腕を通し、私の方に振り返る。


「愛ちゃん。すまないが、水を持ってきてもらえないか?」

「は、はい」


奥田さんは課長を担ぐようにしてベッドに連れて行く。

奥田さんがいてくれて本当に助かった。

急いで冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、コップに注ぐと濡れタオルを一緒に持っていく。


部屋をノックして入ろうとして、奥田さんの話し声が聞こえて一瞬、とどまる。



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