課長さんはイジワル2
「……課長のスケベ」


課長が私の手を引き、もう一度、キスを交わしながらクスリと笑う。


「違うって。言ったろ?俺はエッチなんだって」

「うん。もう十分、思い知った……」


私を抱きしめてくれる課長の胸がとても広くて温かいことも……。


だから、私は安心して一歩を踏み出せる。


変化を受け入れる勇気を

現実と向き合う強さを


課長が導いて教えてくれたから私は持つことが出来たんだ。




行こう、太っ腹町に。

私が生まれ育って

そして、全てを失ったあの場所に……

今度は、全てを取り戻すために。



それから、私は課長にもらったたくさんの勇気をかばんに詰め込んで日本に向けて旅立った。




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