課長さんはイジワル2
そして、とある一本道で足が止まる。
覚悟してやってきた事故現場。
6年前には、黒く焼け爛れ崩れ落ちた塀があって、この辺りは花束やノリへの贈り物で埋め尽くされていたらしい……。
でも、6年後に改めて来たこの場所には……もう何もない。
ふと電信柱の向こう側にある小さな花束に目が留まる。
新鮮だ。
6年経った今でもこうして花を手向けてくれる人がいることに驚きつつも、その花の横に買ってきた花束を置く。
屈んで手を合わせれば、まぶたの奥にノリの笑顔が浮かぶ。
「遅くなってごめん。ここに来るのに6年も掛かっちゃったね……」
もう6年。
でも、まだ6年。
今でもあの時の映像と恐怖は生々しいまでに私の脳裏の蘇る。
覚悟してやってきた事故現場。
6年前には、黒く焼け爛れ崩れ落ちた塀があって、この辺りは花束やノリへの贈り物で埋め尽くされていたらしい……。
でも、6年後に改めて来たこの場所には……もう何もない。
ふと電信柱の向こう側にある小さな花束に目が留まる。
新鮮だ。
6年経った今でもこうして花を手向けてくれる人がいることに驚きつつも、その花の横に買ってきた花束を置く。
屈んで手を合わせれば、まぶたの奥にノリの笑顔が浮かぶ。
「遅くなってごめん。ここに来るのに6年も掛かっちゃったね……」
もう6年。
でも、まだ6年。
今でもあの時の映像と恐怖は生々しいまでに私の脳裏の蘇る。