課長さんはイジワル2
「おばちゃん、うちの足のことは心配せんでも大丈夫やけん、気にせんで?
ノリは……おばちゃんのこともおばあちゃんのことも大好きやったよ?
それにね、ノリはおばちゃんが大変だろうと何だろうと『2年後』には絶対東京に行くってゆうとった。
おばちゃんが引き止めたから、いやいやここにおったとじゃなか。
ノリは自分の意志で、おばちゃんとおばあちゃんが好きやったから、ここにおったとよ。
だから、ここにノリがおったとも、事故の遭うたともおばちゃんのせいじゃなかよ」
「愛ちゃん……」
「私も、おばちゃんも、忘れることなんてできんとやから……話そ?ノリのこと。
いっぱい思い出してあげよ?
『私たちのことば置いてって、ひどかーーー』って言ってやろ?
そしたら、ノリのことやけん、きっと『しゃーんなかやろうが!』って天国で笑ってくれると思う」
「愛ちゃん……。ありがとう。そうたいね。あの子じゃったらそがんいいそうたいね」
泣きながらもおばちゃんの顔に仄かに笑顔が戻る。
忘れる必要なんかない。
忘れようと思えば思うほど、忘れられない……
だから、無理して忘れなくてもいいんだと課長が教えてくれた。
あの日、課長が私の心ごとそっと抱きしめてくれた。
だから、こんなに離れている今でもはっきりと課長の存在を感じる。
温かい課長の腕が、今もしっかりと私を抱きしめてくれて、支えてくれてる。
ノリは……おばちゃんのこともおばあちゃんのことも大好きやったよ?
それにね、ノリはおばちゃんが大変だろうと何だろうと『2年後』には絶対東京に行くってゆうとった。
おばちゃんが引き止めたから、いやいやここにおったとじゃなか。
ノリは自分の意志で、おばちゃんとおばあちゃんが好きやったから、ここにおったとよ。
だから、ここにノリがおったとも、事故の遭うたともおばちゃんのせいじゃなかよ」
「愛ちゃん……」
「私も、おばちゃんも、忘れることなんてできんとやから……話そ?ノリのこと。
いっぱい思い出してあげよ?
『私たちのことば置いてって、ひどかーーー』って言ってやろ?
そしたら、ノリのことやけん、きっと『しゃーんなかやろうが!』って天国で笑ってくれると思う」
「愛ちゃん……。ありがとう。そうたいね。あの子じゃったらそがんいいそうたいね」
泣きながらもおばちゃんの顔に仄かに笑顔が戻る。
忘れる必要なんかない。
忘れようと思えば思うほど、忘れられない……
だから、無理して忘れなくてもいいんだと課長が教えてくれた。
あの日、課長が私の心ごとそっと抱きしめてくれた。
だから、こんなに離れている今でもはっきりと課長の存在を感じる。
温かい課長の腕が、今もしっかりと私を抱きしめてくれて、支えてくれてる。