課長さんはイジワル2

「これ以上、課長に負担掛けたくない」


「何……何、言ってんだよ？
頼ればいいだろ？
君たちは付き合ってるんだし。
俺が佐久間課長の立場だったら、負担になんか思わないって！
むしろ、頼って甘えてくれた方が、男として嬉しいと思うよ」


「頼るにも……限度があるよ」


「限度って……何？！」


安田がクシャクシャと頭を掻き、何かを思い出したのかはじかれたように頭を上げる。


「佐久間課長！佐久間課長は？なんて言ってるの？」

「手術して欲しいって……」

「だったら、なんで？負担とか限度とか、ぜんっぜん、わかんないんだけど？」


安田の抗議する声が部屋に響く。


「ごめん、安田。でも……手術は無理だと思う」


安田はふぅっと小さくため息をつくと、うつむく私を出窓に腰掛けさせ、その隣に自ら腰を下ろす。