課長さんはイジワル2
そして、次に目を開けたときには、心配そうなとぉちゃんとかぁちゃんがド派手な黒のタキシードと超キラッキラな紫のドレスに身を包んで私を覗き込んでた。
「大丈夫か?愛!」
「愛?!大丈夫ね?」
「とぉちゃん……。かぁちゃん……どうしたの?」
「どがんしたも、こがんしたもなかやろがっ!
喘息てなんね?!聞いとらんばい!そがん病気ばしとったとは!!」
やばっ、バレてる。
心配掛けたくなくて、喘息のことは課長と安田しか知らなかったんだけど。
「ごめん。そのことはまた今度……」
そう言えば、安田の姿が見えない。
一緒に救急車に乗り込んだはずなのに……。
「かぁちゃん、ここに一緒に来た『安田』って人、知らない?」
「ああ、あのイケメン坊や?帰りの新幹線があるからゆうたから、田吾作が送ってったばい」
「えっ?!田吾作兄ちゃんがっ!?」
慌てて起き上がるけど、酸素不足の影響か眩暈がひどく再びベッドに体を戻す。
「まぁ、田吾作は見境のなく襲うタイプじゃなかけん大丈夫たい。……多分」
かぁちゃんも自信なさそう~に視線をそらしつつ答える。
ああ……。
安田、ごめん。
今頃、田吾作兄ちゃんの餌食になってないといいけど……。
不安に思いつつ、メールを送ろうとケータイに手を伸ばす。
あれ?
なんか、メールが来てる。
安田からだ!
「今から新幹線に乗るよ。早く直して今度は東京で会おう。
これからもいい友達として」
安田……。ありがとう。
ほっとして、ケータイを抱き締め目を閉じると、安田の優しさが目に滲みて、何度も涙を手の甲で拭った。
「大丈夫か?愛!」
「愛?!大丈夫ね?」
「とぉちゃん……。かぁちゃん……どうしたの?」
「どがんしたも、こがんしたもなかやろがっ!
喘息てなんね?!聞いとらんばい!そがん病気ばしとったとは!!」
やばっ、バレてる。
心配掛けたくなくて、喘息のことは課長と安田しか知らなかったんだけど。
「ごめん。そのことはまた今度……」
そう言えば、安田の姿が見えない。
一緒に救急車に乗り込んだはずなのに……。
「かぁちゃん、ここに一緒に来た『安田』って人、知らない?」
「ああ、あのイケメン坊や?帰りの新幹線があるからゆうたから、田吾作が送ってったばい」
「えっ?!田吾作兄ちゃんがっ!?」
慌てて起き上がるけど、酸素不足の影響か眩暈がひどく再びベッドに体を戻す。
「まぁ、田吾作は見境のなく襲うタイプじゃなかけん大丈夫たい。……多分」
かぁちゃんも自信なさそう~に視線をそらしつつ答える。
ああ……。
安田、ごめん。
今頃、田吾作兄ちゃんの餌食になってないといいけど……。
不安に思いつつ、メールを送ろうとケータイに手を伸ばす。
あれ?
なんか、メールが来てる。
安田からだ!
「今から新幹線に乗るよ。早く直して今度は東京で会おう。
これからもいい友達として」
安田……。ありがとう。
ほっとして、ケータイを抱き締め目を閉じると、安田の優しさが目に滲みて、何度も涙を手の甲で拭った。