課長さんはイジワル2
「無事、送り届けたら帰りますから。行きますよ」


課長の腕に自分の腕を絡め、地下鉄の改札口を抜ける。


確か、課長のマンションは3つ目の駅で、駅の改札口とマンションの入り口は繋がっていたよね。


電車の中で安心したのか、長椅子に並んで腰を下ろすなり、課長の頭が私の肩にトンと乗る。



……寝てる。



向かい側のガラスに私達の姿が映る。

なんだろう……。

なんか、変な感じ……。

無防備に寝ている課長の寝顔を見ていると、お腹の底がこそばゆいような、変な感じ。


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