叶う。 Chapter3
「俺は直ぐに了承したよ。まだ結婚もしていなかったし、こっちで面倒を見ることでその子供達に不自由させないつもりでいた。だけどボスは俺の家にリサを入れたがらなかった。理由は分からないけどな。」
お父さんはそう言ったけれど、私はきっとお父さんがママを好きになると双子の父親はそう思ったんじゃないかと思った。
「結局リサが子供を産んでから、俺はリサと籍を入れて、双子を俺の戸籍に養子として入れた。それで不自然にならない程度に、俺達は会ったりしてた。だけど双子が3歳になったかならないかくらいか、ボスが双子を向こうの家に連れてった。」
私はレオンからその話を少し聞いていたけれど、まさかそんなに小さい頃の話だとは思ってもみなかった。
「リサは酷く荒れてしまってな。放っておくと死んでしまいそうだった。だから俺はリサをこの家に置いた。勿論ボスの許可をとってな。ボスはリサには大しては興味がなさそうだった。ボスの本家は女の子しか産まれなかったから跡取りが欲しかっただけだったんだろうな。」
お父さんはそう言って深く椅子に座りなおした。
私は何ともいえない複雑な気分で話の続きを待った。