叶う。 Chapter3
それぞれの道へ
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――――・・・・・時間の流れはとても早い。
私はいつの間にか誕生日を過ぎ、15歳になった。
季節はもうすっかり日が落ちるのが早くなり、家の庭では虫達が毎晩コーラスに勤しんでいる。
私はずっと平穏で安らかな毎日を過ごしていた。
だけれど誕生日も、夏休みも、私は色々なことを経験した。
隣にはずっと和也が居て、家ではいつもお父さんに可愛がられ、美弥もそんな私を相変わらず見守り続けている。
和也とは至って順調な交際が続いていた。
色々な場所にも行ったし、和也の家族とも初めて会った。
和也のご両親は私の姿を見て心底驚いていたけれど、今は国際社会だからなんだとか言って、金髪で蒼い瞳の私だけれど優しく歓迎してくれた。
それに沢山触れ合ったりもしている。
時には些細なことで喧嘩をしたり、私が我侭を言ったりすることもあるけれど、それでも私達はとても愛し合っていた。
お互いがお互いを思いやり、二人で過ごす時間をとても大切にして過ごして来たと思う。
きっとこのまま大人になるまで、ずっと一緒に過ごすんだろうと私は密かにそんなことを考えていた。
残暑のおかげでまだまだ暑い日々が続いているけれど、いつもと同じ学校の帰り道、私は和也の家に寄っていた。
それは最近お互いの習い事やらで、中々時間が取れない時の、日課みたいになっていた。