叶う。 Chapter3
「・・・・シオン。」
私はその名前を呟くように囁いた。
シオンの表情は変わらない。
だけれど・・・・
「・・・跪きたまえ、最後の祈りを。」
双子の父親は私に向かってそう言った。
その瞬間、シオンがゆっくりと瞬きをした。
開いた瞳を見上げると、私は身体が震えだした。
私は少しだけ震えながら、椅子から立ち上がりシオンの前にゆっくりと跪いた。
シオンはそんな私を見下ろしながら、手にした拳銃を私の眉間の辺りに真っ直ぐに向け、狙いを定めた。