生成文法

注意点

生成文法を初めて授業や参考書などで学んだ時の、私自身が感じた疑問とか勘違い?を述べていきます。

●生成文法の「文法」って何?
皆さんは「文法」という言葉を聞いて最初に何を思いつきますか?私はやはり英語や漢文古文のイメージがわきます。三人称単数は動詞にs,esをつけるとか、過去の「せ ○ き し しか ○」とかですかね。ただ、生成文法の「文法」はそういう意味ではなくて「文法=理論」なのです。だから本当は「生成文法理論」と呼ばないと勘違いしますね。「え、どんな文法なん?」と思って勉強を始めても、そんなフォレストみたいに、聞きなれた文法は出てきません(笑)

●「言語が使える」ってどういうこと?
確かに、言語能力とかよく聞くけど、具体的にはどんなことなの?と思うはず。例えば、会話が続くとか、小論文を書くのが得意とか、本を読むのが早いとか、そういうこと?と私は考えてしまいました。まあ、この答えは言語学や言語教育の分野では未だに議論の激しい部分で、言語運用と言語能力に分ける考え方が主流になっている著書も多いのですが、生成文法理論では「その文が文法的に正しいか正しくないかを見分けられること」となっています。つまり、日本人なら
A「今日は暑くない」
B「ない今日は暑く」
これら二つの文のどちらが正しいのかを判断できる能力となっています。

●文法って何?
あれ、文法じゃないのに文法的ってどういうこと?実は、「文法」って分かりにくい言葉なんです。私は英語が苦手で、先生から「まずは文法を覚えろ」なんて言われたことがあって、「よし、じゃあ文法を覚えよう」と思い立ち、参考書などで勉強したのですが、「あれ、文法覚えたけど、読めねー」みたいなことがよくありました。英語だと文法の授業はだいたい五文型に始まり、○○構文(倒置や省略など)で終わるのですが、比較や現在完了など種類は20個もないくらいです。ただ注意すべきは文法は実は大きく分けて2種類に分かれているのです!一つは五文型が典型系ですが、「語を並べる順序」ですね。英語は日本語と違って助詞が無いので、名詞+動詞みたいな単語の順番で意味を考えなくてはなりません。でも日本語でも主部+述部と言ったりするように、語の順番は共通している部分で、英語は特に規則的な言語なのでとても重要な文法です。次に、現在完了など「語の形」です。例えば、現在完了は別に何も特殊な語順があるわけではありません。have+p.p.という、ある部分を普段とは違う形にして、継続や完了などの意味が加わるだけです。つまり、文法は語順と語形に分かれていて、生成文法が扱っている文法はこの「語順」の部分になります。

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