散歩唱歌
次の日も私たちは海へ向かった。

「草のトンネルを抜け、いざいかん!」

彼女は押されているだけなのでいいが、私は砂に取られる車輪を押していかなければなら
ないのだから、素直には喜べない。

複雑だったが、やはり楽しさが勝ったのだが。

「今日のポーズ!」

手をクロスさせる彼女。

「なに、それ?」

奇怪なポーズで私は不思議に思った。
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