散歩唱歌
「その、はあ、はあ・・・」

不穏な私の態度を心配し、そっと手を私に近づけてきた。

その心配が仇になる。

頭の中で、父がフラッシュバックした。

よく覚えていないが、そこで私は「ごめんなさい」と繰り返して失禁したらしい。

このとおり、病院に入院したものの、その病気は看護婦までに及んだ。

食事の時は看護婦が去るまで布団にもぐりこみ、個室ではない部屋では喧騒に体を震わ
せ、ひざを抱えていた。

そんな私の趣味は絵を描くことだった、昼寝の時間やロビーのテレビの時間で静かになっ
たとき、ベッドでよく外の景色を描いたものだ。
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