散歩唱歌
出会い
一心不乱に絵を描き続けていると突然、背中を叩かれた。
背筋が凍った。
振り向きざまに殴られるのではないか。
海に近すぎたのではないか。
絵は描いてはいけないのだろうか。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
頭を隠し、私は縮こまった。
「なにしてんの?」
看護婦にしては、高い声。
男の声ではない。
背筋が凍った。
振り向きざまに殴られるのではないか。
海に近すぎたのではないか。
絵は描いてはいけないのだろうか。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
頭を隠し、私は縮こまった。
「なにしてんの?」
看護婦にしては、高い声。
男の声ではない。