ぎゅっと抱き締めて、そっとキスをして
after story‐翌日の恋人‐
『やっと手に入れた』
吐き出された安堵の言葉が、脳裏に甦る。
稔兄ちゃん、改め、稔くんが、私の“彼氏”になったのは、昨日のこと。
『今から、ようやく全部、俺のもの』
抱き締められた感覚と、鼓膜を震わせる聞きなれた声。
そして、初めて感じた……唇の温度。
ベッドの中で、ジタバタもがく。
ファーストキスでもあるまいし、10代の若い子でもあるまいし、と頭の中の冷静な自分が話しかけてくるけど、そう言うんじゃなくて。
私の“オトメ”な部分が“初恋”を実らせたことを喜んでいるんだ。
長い、長すぎるくらいの初恋。
「今日が土曜日でよかった……」
ため息と共に吐き出されたのは社会人の本音。
だってこんな状態で仕事なんて捗るわけがない。
吐き出された安堵の言葉が、脳裏に甦る。
稔兄ちゃん、改め、稔くんが、私の“彼氏”になったのは、昨日のこと。
『今から、ようやく全部、俺のもの』
抱き締められた感覚と、鼓膜を震わせる聞きなれた声。
そして、初めて感じた……唇の温度。
ベッドの中で、ジタバタもがく。
ファーストキスでもあるまいし、10代の若い子でもあるまいし、と頭の中の冷静な自分が話しかけてくるけど、そう言うんじゃなくて。
私の“オトメ”な部分が“初恋”を実らせたことを喜んでいるんだ。
長い、長すぎるくらいの初恋。
「今日が土曜日でよかった……」
ため息と共に吐き出されたのは社会人の本音。
だってこんな状態で仕事なんて捗るわけがない。