御霊に幸あれ
1章
どんな大物かと思ったら
『ねぇねぇ、知ってる?』
『なにが?』
『三珠神社のウ・ワ・サ。』
『ちょっとやめてよ~
まだ夏も来てないんだからね?!』
『三珠神社の賽銭箱の前で4礼してから
“ゴリョウ様ゴリョウ様、お助けください”
って4回唱えるんだって。』
『全部4回ずつって…なんか気味悪いね。
ていうかめんどくさっ』
『だよねぇ、それあたしもおもったw』
『そんで?続き、はやく。』
『ああそうそう、それでね、前後に4回鈴を鳴らした後、また4礼するんだって。
そうすると…』
『…そうすると?』
『…ゴリョウ様が、助けてくれるらしいよ。』
『えぇっ?!
マジ?』
『マジマジ!
でも、助けてもらうにも条件があるらしいよ?』
『条件?
賽銭一万以上とか?wwww』
『ァハハ、それウケるw』
『だけどまあハッタリでしょ!
最初に決まって変なのが出てくるらしいし?』
『確かに、噂は噂だよねー。
そんなんに頼らなくても、自分の期末テストの補習くらい、難なくクリアしてやりますよ!』
『おお!
随分強気だねぇー』
『最後の方撤回。』
『アハハハ!
んじゃ、補習がんばってねーん♪』
『うっさい笑うなー!』