この声が君に届くなら・・・

隣の席

次の日の教室では初めての席替えが行われることになった




「それじゃ番号順に1人ずつクジ引いて、黒板に書いてある番号と同じ席に移動してねー!」




学級委員の1人がそう言うと教室中がザワザワ騒ぎ出した




(1番後ろの窓側の席になりますように…!!)




隣は別に誰でもよかったけど、そこだけは譲れない




あの席は小、中学校、共に今まで奇跡でゲットしてきた最高の席なのだ




今回もその奇跡が生まれることを祈りながらクジを引く




「えっと…36番は……」




黒板を見ると窓側の1番後ろの席に36という数字





(よっしゃ!!!)




心の中で1人ガッツポーズ




どうやら今回も奇跡は起きてくれたらしい





意気揚々と自分の席を移動すると、




「あっ!」




「ん?」




隣から驚きの声が聞こえたので見ると、そこには昨日こっちを見つめていたあのサッカー部の男子がいた
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