思わずきゅんときた。〜another story〜
……あっ!
「は、橋本くん熱!大丈夫?!
こんなに話し込んでるし熱上がってるんじゃ……ってもうこんな時間!
ごめん、私何にも気づかずに長居してしまって!」
もう時間は軽く30分を超えていた。
窓の外は完全に日が落ちきっている。
「久保田焦りすぎ!大丈夫、熱上がってないよ。
それより俺のほうこそごめん。こんな時間まで引き止めて。…送るから、」
「断固拒否します!!」
橋本くんの言葉に食い込むような感じだった。
「とりあえずもう寝よ?風邪はやっぱり寝るのが一番だよ!」
と無理やり橋本くんをベッドに引き連れていき、押し込んだ。
「これでよし。じゃあ、今度こそ帰ります!」
「ん。今日はほんとありがとう。」
「はい。じゃあ、帰るから……手を離していただけますか?」
そこにはいつの間にか繋がれていた手があった。