思わずきゅんときた。〜another story〜
私はそんな橋本くんに笑いかけた。
「ほんとに大丈夫だから。
それに、お家の人もいないのに1人でいるなんて寂しいでしょ?
……か、彼女なん…だし、もっと頼ってよ。」
…いまだに『彼女』のワードをすらすら言えない私を笑わないでほしい。
…友達には盛大に笑われるが。
私の言葉を聞いた橋本くんは、やっと笑ってくれた。
「ありがとう。でも、マスクはつけといて。移したら悪いし。」
「うん、わかった。りんご切ってくるから、キッチン借りてもいい?」
「うん。ほんと…ありがとう。」
その言葉を背に私はキッチンへ向かった。