あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~
千鶴子の言っていた通り、

稲村は相変わらずうるさい権力者って感じだけど、

何か危険なことしてる感じはなかった。

でもあの声。

全てを思い出させる。

小学生のころのこと、

深雪の髪をむしる手、

向こうの学校での誠。

本当に人の人間関係破壊するために生まれてきたのか、なんて訊きたくなる。

「知るかぁ……。」

独り呟いていた。
< 110 / 125 >

この作品をシェア

pagetop