あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~
その日の放課後。

「久しぶり」

その子、否、深雪に声を掛ける。

「ひさしぶり」

「帰る?」

深雪は、こっくり頷いた。

「「「莉菜~!」」」

「…!?」

完全に、怯えてる。

「心配するなし。

私の友達だし。」

まだ怯えてる。

「稲村?

だったら大丈夫、

私も似た感じだったことあるし。」

深雪の目から、涙が、

大粒の涙がこぼれ落ちた。
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