あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~
「で、深雪、だよね。

4組、どうなの?」

「きょうしつ、みればわかるよ」

「見たよ?」

「えりが、いなむらさんがいるとき、

みんなわたしのことはぶんないといけないの。

いやでも、あのひとのいうとおりにしないと、

ころされるから。

いなむらさんがいないときは、

はなしかけてくれるこも、いる」

「あ、昼休みの子?」

こっくり。

「あと、もうひとりのせいとかいの、

すわさんとか、

こえもとさんとか。

いなむらさんがいたら、

そっちゆうせんになるけど」

何それ。

稲村何考えてんだ。
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